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隅田神社の諫鼓鳥
平和で平穏な世の中を象徴する、菓子問屋街の守護像
江川線の明道町交差点からすぐ、ビルや住宅がひしめく間にひっそりと鎮座する菓子問屋街の守り神「隅田神社」。祭神は須佐之男大神、迦具土大神です。創祀当時、この地域は江川(現在の江川線)の東に沿った農村で、元禄の初めに熱病の流行と村内で起きた火事をきっかけに、疫病防止と安全祈願のため、祭神二柱を祀ったといわれています。 江川線沿いにある鳥居をくぐり、すぐ右側に登場するのが太鼓の上に鶏が乗った諫鼓鳥(かんこどり)の石像。「諫鼓」とは昔の中国で君主に諫言しようとする民衆に打たせるために設けられた太鼓のことで、「諫鼓鳥」は善政であるため諫鼓を鳴らす必要がなく、上に止まっている鶏も逃げないという平和で平穏な世の象徴です。
ちなみに、商売が暇な状態などを指す「閑古鳥が鳴く」の閑古鳥も同じ「かんこどり」と読みますが、「閑古鳥」は鶏ではなくカッコーのことだとか。いずれにしても商人街には「諫鼓鳥」が相応しいようです。
DATA
【住所】名古屋市西区幅下2-10-19